ご挨拶

会長のご挨拶

酵母研究会会長 中村 太郎
(大阪公立大学大学院理学研究科)
令和5年4月吉日

 この4月から前会長の田中 克典先生のあとを引き継ぎ、本研究会会長を拝命いたしました中村 太郎でございます。

 「酵母」は、お酒、パン、醤油など様々な食品の製造に用いられ、我々の生活に最も身近な微生物の1つです。一方でモデル真核生物として基礎生命科学分野の進展にも大きく貢献してきました。我が国でも、高いレベルの酵母に関する基礎・応用研究が行われ、生命現象の解明とともに我が国独特の発酵産業の発展にも大きく貢献してきました。

 酵母研究会は、「酵母の研究と活用について、研究者間ならびに基礎と応用の研究分野交流と協力関係の促進」を目的に、1973年(昭和48年)に設立されました。今年でちょうど50年目を迎える歴史と伝統のある研究会です。本研究会では、関西近隣地区の酵母研究者および酵母関連企業の研究者を中心に、基礎と応用のバランス・連携を意識した講演会を年に2回開催しておりました。

 しかしながら、コロナ禍で酵母研究会の活動も大きく制限されました。講演会の1回は中止に、3回はオンライン開催となりました。2022年度より対面開催となりましたが、飲食を伴う懇親会はまだ行うことができておりません。酵母が働いている場所で、酵母研究の話しを聞き、酵母の代謝産物(アルコールなど)を味わい、酵母研究者と情報交換をする、五感(?)で酵母に触れることが本会の醍醐味であると考えております。

 まずは、コロナ以前の本研究会の姿を取り戻すとともに、基礎から応用まで幅広い分野、年齢、多様な酵母研究者が集い、最新の研究・技術動向の把握と情報交換、および学術交流・産学官連携を活発に行なえる場を広く提供していきたいと考えています。

 微力ではありますが、幹事・運営委員の先生方、会員の皆様方のお力添えをいただきながら、酵母研究会の益々の発展に力を尽くして参りたいと思っておりますので、どうぞ、ご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

歴代の会長

会長氏名 主たる職 在任期間
長谷川武治 財団法人発酵研究所・理事 昭和48年7月から昭和53年7月まで
永井 進 奈良女子大学・教授 昭和53年8月から昭和59年7月まで
栃倉辰六郎 京都大学・教授 昭和59年8月から平成3年7月まで
玉置日出夫 同志社女子大学・教授 平成3年8月から平成6年7月まで
河合弘康 奈良女子大学・教授 平成6年8月から平成12年7月まで
下田 親 大阪市立大学大学院・教授 平成12年8月から平成17年8月29日まで
原島 俊 大阪大学大学院・教授 平成17年8月29日から平成21年9月9日まで
石黒順平 甲南大学理工学部生物学科・教授 平成21年9月9日から平成23年9月13日まで
阪井康能 京都大学大学院農学研究科・教授 平成23年9月13日から平成27年3月31日まで
高木博史 奈良先端科学技術大学
大学院大学バイオサイエンス研究科・教授
平成27年4月1日から平成31年3月31日まで
田中克典 関西学院大学理工学部・教授 平成31年4月1日から令和5年3月31日まで
中村太郎 大阪公立大学大学院・教授 令和5年4月1日から現在